いよいよ開始!オンライン資格確認
今月、いよいよ医療保険の「オンライン資格確認」が本格開始します。これまでは、保険証にて資格確認を行っておりましたが、今後マイナンバーカードを持参して来局される患者が増える可能性がありますので、その対応が必要となります。
薬局においてメリットが多く、今後のオンライン化の流れは本取り組みをきっかけに加速していくことは必至です。本記事では厚生労働省の資料を抜粋し情報整理をしておりますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
3月下旬より本格稼働を予定しておりました本取り組みですが、導入準備の遅れ(プレ運用は3月4日から500機関で開始予定だったところ、3月22日時点で54機関)と、プレ運用時に加入者データの不備による資格確認エラーや院内システムへの読み取りエラーなどが発生しており、10月までに本格運用を開始するというスケジュールに変更となりました。
(2021/3/29 追記)
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※参照:第142回社会保障審議会医療保険部会 資料2(令和3年3月26日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000759485.pdf
目次[非表示]
- 1. オンライン資格確認とは?
- 2.オンライン資格確認の開始時期
- 3.3つのメリット
- 3.1.①保険証入力の手間削減
- 3.2.②資格過誤によるレセプト返戻の作業削減
- 3.3.③薬剤情報・特定健診情報の閲覧
- 4.利用開始までの手順
- 4.1.1.ポータルサイトで申込み
- 4.2.2.システムベンダ等へ相談・発注
- 4.3.3.導入・運用準備
- 4.4.4.補助金申請
- 5.今後の展望
- 6.加速するオンライン化:Musubiは薬局のDXを促進します!
オンライン資格確認とは?
オンライン資格確認とは、マイナンバーカードのICチップまたは保険証の記号・番号等により、リアルタイムで資格情報の確認ができるようになる仕組みです。
マイナンバーカードのICチップを利用する場合は、専用のカードリーダー端末で患者さんがマイナンバーカードを置き、 顔認証による本人確認または暗証番号による本人認証を行います。
健康保険証もしくは処方箋の場合は、記号・番号を入力することで、患者の資格情報を取得・読み込みが行われます。
出典:【薬局向け】オンライン資格確認導入について│厚生労働省
オンライン資格確認の開始時期
3月4日より、500機関程度で本番環境下でのプレ運用が開始し、3月下旬より本格稼働が開始いたします。
3つのメリット
オンライン資格確認を薬局において導入する3つのメリットについてご紹介します。
①保険証入力の手間削減
これまでは健康保険証を受け取り、記号・番号・氏名・生年月日・住所など多くの項目をシステムに入力する手間がありました。
オンライン資格確認では、マイナンバーカードのICチップの読み込みと顔認証、もしくは暗証番号の入力を患者自身が機器を使って行うことによりその手間を省くことが出来ます。
健康保険証の場合でも、入力する項目が既存システムより少なくなります。
出典:【薬局向け】オンライン資格確認導入について│厚生労働省
②資格過誤によるレセプト返戻の作業削減
オンライン資格確認では患者さんの保険資格がその場で確認できるようになるため、資格変更に伴う返戻の資格確認・再請求といった事務手続きが軽減されます。
③薬剤情報・特定健診情報の閲覧
薬剤師は、同意している患者のレセプト情報をもとにした3年分の薬剤情報と医療保険者等が登録した5年分の特定健診等情報を参照することが可能になります。
これにより、患者の服薬中の薬剤を一元的に把握し、重複投薬や相互作用の発見することができ、また検査値を見ながら適切な服薬指導が出来るようになります。
出典:【薬局向け】オンライン資格確認導入について│厚生労働省
※閲覧にはマイナンバーカードと患者同意が必要となりますが、災害時には本人確認ができなくても情報閲覧ができる特別措置があります。
※特定健診等情報は2021年3月から、薬剤情報は2021年10月から閲覧可能となります。
利用開始までの手順
1.ポータルサイトで申込み
医療機関等向けポータルサイトで申込みをします。
2021年3月末までに申し込みをすれば、顔認証付きカードリーダーは1台無償提供されます。現在カードリーダーはメーカー4社の製品からお選び頂けます。
医療機関等向けポータルサイト https://www.iryohokenjyoho-portalsite.jp/
2.システムベンダ等へ相談・発注
システムベンダへの見積もりと発注を依頼します。
3.導入・運用準備
ポータルサイトで利用申請をし、機器を設定し、運用テスト(システムベンダにて)を行います。
運用準備では、受付業務などの変更点を薬局内で確認し、患者向けの掲示・説明マニュアルなどを整えます。
・「個人情報保護の利用目的」の更新
患者向けに掲示を行っている「個人情報保護の利用目的」について、オンライン資格確認の利用開始に伴い一部更新が必要となります。
・ポスター・ステッカーの掲示
オンライン資格確認に対応していることを示すポスター・ステッカーの掲示を行います。ポスター・ステッカーは顔認証付きカードリーダーを申し込み済みの薬局に送付される予定です。
出典:オンライン資格確認等システムの進捗状況について│厚生労働省
4.補助金申請
導入完了後にシステムベンダから必要書類を受領し、補助金の申請をポータルサイトで行います。
今後の展望
デジタル・ガバメント閣僚会議では2023(令和5)年3月末にはおおむねすべての医療機関での導入を目指しています。2月21日時点で薬局の導入予定施設数は30,249/59,942施設(50.5%)となっており、病院や診療所など他の医療機関に比べると高い割合での申し込みがあります。
今後のデータヘルスの基盤となる本取り組みには、医療情報化支援基金918億円もの金額が投じられており、また新型コロナウイルスの感染拡大により対応が必要となったオンライン服薬指導(0410対応)も内閣府の規制改革推進会議にて恒久化する方針です。そして2022(令和4)年夏をめどに電子処方箋の運用開始も予定されており、今後オンライン化の流れは加速する一方であることは疑いの余地がありません。
ITツールの活用を行うことで、業務の効率化を進め、薬剤師が本来すべき仕事に注力できる環境を整えることが、これからの時代を生き抜く薬局経営者にとって必要な決断となるのではないでしょうか。
加速するオンライン化:Musubiは薬局のDXを促進します!
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本記事とあわせて下記もぜひご一読ください
「0410対応の進め方は?−薬局での掲示から服薬指導後のフォローまで」
「【動画あり】Musubiの遠隔服薬指導を体験してみました。」
▼参考サイト
オンライン資格確認の導入について(医療機関・薬局、システムベンダ向け) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08280.html 【薬局向け】オンライン資格確認導入について https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000663428.pdf オンライン資格確認導入に向けた準備作業の手引き https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000699397.pdf オンライン資格確認等システムの進捗状況について https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000748161.pdf
第142回社会保障審議会医療保険部会 資料2(令和3年3月26日) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000759485.pdf |