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服薬期間中フォロー × ITツールで生まれる「薬剤師の新しい価値」|第54回日本薬剤師会学術大会ランチョンセミナーレポート



2021年9月18日~20日に初の完全WEB開催となった「第54回日本薬剤師会学術大会」。18日(日)のランチョンセミナーにて「服薬期間中フォロー最前線」をテーマに講演を実施しました。本記事は、当日の講演内容を元に再編集してお伝えします。また最後に「服薬期間中フォロー」の実施を促進するお役立ち資料のご紹介しますので、ぜひご一読ください。

【11/9】本イベントの1日限定アーカイブ放送が決定。ぜひお申込ください

  【服薬フォロー 最前線】薬剤師に求められる役割とテクノロジー活用 11/9 WEB開催 【開催日時:2021年11月9日(火)】独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査マネジメント部 部長(元厚生労働省 医薬・生活衛生局総務課 薬事企画官) 安川孝志氏をお迎えし、「新たに見えてきたフォローアップの意義と今後の対応」と題して、服薬期間中フォローに関するお話をしていただきます。 また、弊社代表中尾からも、「テクノロジーを活用するフォローによって見えてきた薬剤師の可能性について」と題したテーマで講演いたします。 Musubi|電子薬歴は業務効率化だけではない時代。Musubiは薬局DXをトータルサポート

 【新着資料プレゼント】服薬期間中フォロー実践のコツをまとめました

本公演中でも紹介している「服薬期間中フォロー」の実践のコツをe-bookにまとめました。本講演レポートと合わせてお読みください。下記リンクより無料でダウンロードできます。

  服薬期間中フォローの始め方・続け方 改正薬機法の第1 弾の施行から、2021 年9 月で1 年が経ちました。 この時、薬局・薬剤師に新しく義務付けられたのが「服薬期間中のフォローアップ」。薬剤師の早期介入により、患者さんの薬物治療を最適化することが期待されています。 ですが、これまでの薬局業務にない新しい取り組みのため、1 年経った今でも「まだ取り組んでいない」「少しずつ取り組んでいるがまだ手探り」といった声を耳にすることもしばしばです。 本資料では、実際にフォローアップに取り組む薬局の事例を紹介しながら、意味のあるフォローアップをより簡便に実現するためのコツをお伝えします。 Musubi|電子薬歴は業務効率化だけではない時代。Musubiは薬局DXをトータルサポート

 

登壇者とテーマ

【1】安川孝志 氏(元厚生労働省 医薬・生活衛生局総務課 薬事企画官)
「新たに見えてきたフォローアップの意義と今後に期待すること」

【2】中尾豊(株式会社カケハシ 代表取締役社長)
「テクノロジーを活用するフォローによって見えてきた薬剤師の可能性について」

登壇サマリー


安川孝志 氏

 ● 薬剤師に求められる役割は多様化し、今後はデジタル化による変化も必要となる

 ● デジタル活用を踏まえて、フォローアップをはじめ、薬剤師の介在価値は向上する


カケハシ中尾

 ● 継続的なフォローアップにはテクノロジーの活用は不可欠

 ● 薬剤師こそが「医療不介入の空白期間」に介在できる存在であり、フォローアップはその大きなきっかけになる

目次

目次[非表示]

    1. 0.1.【11/9】本イベントの1日限定アーカイブ放送が決定。ぜひお申込ください
    2. 0.2. 【新着資料プレゼント】服薬期間中フォロー実践のコツをまとめました
    3. 0.3.登壇者とテーマ
    4. 0.4.登壇サマリー
  1. 1.薬剤師業務の多様化とデジタル化(安川氏講演より)
    1. 1.1.安川氏が語る「継続的なフォローアップの意義」
    2. 1.2.「オンライン服薬指導」「オンライン資格確認」今後の方向性
    3. 1.3.デジタル化が進んでも、変わらない薬剤師の役割
    4. 1.4.【11/9】本イベントの1日限定アーカイブ放送が決定。ぜひお申込ください
  2. 2.今後の薬剤師が担う「3つの役割」(カケハシ中尾講演より)
    1. 2.1.『Pocket Musubi』活用したフォローアップ
    2. 2.2.フォローアップツール選定「3つのポイント」
  3. 3.【新着資料プレゼント】服薬期間中フォロー実践のコツをまとめました
  4. 4.さらに『Musubi』のことが知りたい方へ。2つの方法があります
  5. 5.「服薬期間中フォロー」については、こちらの記事もおすすめです

薬剤師業務の多様化とデジタル化(安川氏講演より)

冒頭で安川氏はこの30年で「薬剤師の業務は多様化してきた」としつつ、昨今は法改正を含め薬剤師・薬局のあり方の見直しが始まっていると述べました。具体的には、対物業務をおろそかにしない範囲で「対人業務の充実」がより進んでいくとし、同時に、人口減少社会における薬局・薬剤師の対応として、デジタル化への推進が急務となると語りました。

安川氏が語る「継続的なフォローアップの意義」

安川氏発表資料より引用

安川氏は、令和2年9月に改正された『薬剤師法』における、継続的服薬指導の意義について「フォローアップにより副作用の重篤化を回避し、患者さんの安全に直接寄与する効果がある。フォローアップをいかに薬剤師全体で広く進めていくかが重要だ」と説明しました。

一方で、今回の法改正前から『服薬状況の継続的な把握や医師への情報提供は、かかりつけ薬剤師・薬局として行うべきと規定されていた』という背景があることにも触れ、今後は地域連携薬局や専門医療機関連携薬局などの認定制度を通じて、薬局の役割や期待がより高まっていくだろうと述べました。

また、薬薬連携の成功においては「日頃からのやりとりを通じて、顔の見える関係をつくっておくことに加え、医療機関と薬局の双方の薬剤師が相手方の業務実態を理解し、相手のほしい情報を把握したうえで情報提供を行うことが重要(※1)」だと語りました。

(※1)日本病院薬剤師会『地域医療連携の手引き

「オンライン服薬指導」「オンライン資格確認」今後の方向性

講演の後半から安川氏は、オンライン服薬指導について「今回の法改正により、薬剤交付時よりオンライン服薬指導が一定条件で可能になった」ことに触れたうえで、「『薬剤師の判断で初診からオンライン服薬指導を認めること』が閣議決定(※2)されていることを紹介し、オンライン服薬指導の可能性が広がっていること話しました。

(※2)内閣府「規制改革実施計画」(令和3年6月18日 閣議決定)より

また、オンライン資格確認は「今後のデータヘルスの基盤」であるとし、今後拡大予定の機能を紹介しました。


・ 今後、全国の医療機関・薬局で確認できる情報を薬剤情報・特定健診等情報のほか、更に拡大(令和4年夏を目処)。手術、移植、透析、医療機関名といった項目が対象予定


・ オンライン資格確認等システムを基盤とし、電子処方箋の仕組みを構築(令和5年1月目処)。紙の受け渡しが不要になり、薬剤情報共有のリアルタイム化(重複投薬の回避)が可能に


・ 閲覧・活用できる健診等を拡大


・ 現在対象になっていない生活保護受給者の医療券も順次対象を広げる(令和5年度中)


・ モバイル端末でのオンライン資格確認も検討 (令和2年度研究事業)

また、2023年1月から運用開始予定の電子処方箋管理サービスの全体図を示しながら、「電子処方箋管理サービスを軸に、処方箋の発行はもちろん、オンライン資格確認やリアルタイムの処方・調剤情報の共有が可能になる」と語り、「本来的にデータ解析・分析が得意である薬剤師が、データ化された薬剤情報や健診情報などの医療情報をどう活用するかに大きな期待が寄せられている」と話しました。

安川氏発表資料より引用

デジタル化が進んでも、変わらない薬剤師の役割

講演のまとめとして、安川氏は「デジタル化の促進とともに薬剤師の役割の多様化が進むなかでも、基本的な薬剤師の役割である『患者の病気を治す、住民の健康を維持する』は変わらないでしょう」と語りながら、「今後は調剤に加え、来局時以外の患者さんの薬物療法にどう関わっていくか、フォローアップのタイミングなどをどうするか? など多角的に検討していくことが重要であり、フォローアップについては、ITツールの効果的な活用と生産性向上がポイントとなる」と話し、「今後のITツールの開発の充実にも大きく期待しています」と結びました。


安川氏よりお知らせ


・ITツールを活用した「正しい情報収集」を心がけるためにも、『添付ナビ』を活用した、最新の添付情報の閲覧が有効です。ぜひ活用ください。


月刊『厚生労働』9月号にて、本講演と通ずるテーマが特集されているので、ぜひチェックを。


・10月17日(日)~23日(土)は『薬と健康の週間』。

【11/9】本イベントの1日限定アーカイブ放送が決定。ぜひお申込ください

  【服薬フォロー 最前線】薬剤師に求められる役割とテクノロジー活用 11/9 WEB開催 【開催日時:2021年11月9日(火)】独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査マネジメント部 部長(元厚生労働省 医薬・生活衛生局総務課 薬事企画官) 安川孝志氏をお迎えし、「新たに見えてきたフォローアップの意義と今後の対応」と題して、服薬期間中フォローに関するお話をしていただきます。 また、弊社代表中尾からも、「テクノロジーを活用するフォローによって見えてきた薬剤師の可能性について」と題したテーマで講演いたします。 Musubi|電子薬歴は業務効率化だけではない時代。Musubiは薬局DXをトータルサポート

 

今後の薬剤師が担う「3つの役割」(カケハシ中尾講演より)

株式会社カケハシ代表取締役社長の中尾(以下、中尾)の講演テーマは『新たに見えてきたフォローアップの意義と今後の対応』。

冒頭では、安川氏も触れた「薬局業務のデジタル化」について、その流れが加速していくなかで、今後の薬剤師は(1)チェック機能、(2)継続的サポート、(3)情報ハブ、この3つの役割を担う存在になっていくと語りました。

また、患者さんの(2)継続的サポートを実現するためには「服薬期間中フォロー」が重要な鍵を握ると語り、今後は服薬期間中フォローが継続的な接点となり、来院時以外の情報は薬剤師に集まる状況が生み出せると予想されるとしました。

しかし現状は、患者さんが一度受診をしてから次の通院までの期間は、事実上「医療不介入の空白期間」になっていることを指摘。この期間における「服薬期間中フォロー」による薬剤師の介入が空白を埋める存在こそが薬剤師であり、薬剤師の介在価値を、薬剤師以外の資料従事者に伝えていく好機がやってきていると説明しました。

さらに、フォローアップを実施するうえでの課題についても触れ、大前提として「現状の仕組み、現場の薬剤師だけですべてやりきることは極めて困難である」と話したうえで、「どの患者さんが、どのタイミングで、何で困っているのかを正確に把握したうえで介入するためには、気合と根性ではなく、アプリなどを介したテクノロジーの利用が不可欠になる」と語りました。

『Pocket Musubi』活用したフォローアップ

ここで中尾は『Pocket Musubi』を使った服薬期間中フォローについて紹介しました。

『Pocket Musubi』を活用した服薬期間中フォローでは、『LINE』を介して患者さんへ状況確認の質問を自動で送信。質問への回答により、フォロー対象を自動で抽出することが大きな特徴。「自動抽出された情報を元に、薬剤師がどの患者さんにフォローをするかを判断することができます」と特徴について解説しました。

フォローアップツール選定「3つのポイント」

講演の終盤に差し掛かると、フォローアップをこれからはじめる際に重要な「ツール選定3つのポイント」を紹介しました。


(1)LINEなどの幅広く普及したアプリと連携できているか


(2)患者さん個別の問題を発見できるか


(3)薬歴と自動連携ができるか

これら3つの要素がないと、忙しい薬局業務のなかで服薬期間中フォローを継続的に実施することは難しい可能性を示唆しました。

また、本講演のまとめとして、「デジタルを活用した不可のないフォローアップが、薬剤師による医療の空白期間を埋め、これからの医療における薬剤師の介在価値を向上させていく」とし、僭越ながらそのサポートを行うべく、今後もテクノロジーを活用したツールの開発に邁進していく意思を表明し、60分の本公演は終了しました。

【新着資料プレゼント】服薬期間中フォロー実践のコツをまとめました

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