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処方薬の配送・受け渡しの今と未来がここに。ラストワンマイルDAY【フォトレポート】



株式会社カケハシは2022年9月9日、薬局経営者の皆さまを対象としたセミナー「処方薬の配送・受け渡しの今と未来がここに。ラストワンマイルDAY」を、東京・竹芝の会場とオンライン配信によるハイブリット形式にて開催しました。


薬局DXやデータヘルス改革への対応やそれを受けた規制緩和とともに、薬局の業界変化とサービスの多様化が起こっています。電子処方箋をリードする行政、配送のプロ、ラストワンマイルサービスにいち早く取り組む薬局経営者など、各領域のキーパーソンが登壇した他、会場では業界初となる薬局向けラストワンマイルサービスに関する展示もありました。


本記事では、当日の様子を写真を中心にお伝えします。


※本セミナーは、政府、東京都からの実施ガイドラインに従って運営されました。



目次[非表示]

  1. 1.ラストワンマイルを支えるサービスを知る。ふれる。
  2. 2.薬局DXに向けた行政の最新動向について
  3. 3.薬と安心を運ぶラストワンマイルサービス
  4. 4.患者との距離を縮める薬局サービスへの挑戦と経営

ラストワンマイルを支えるサービスを知る。ふれる。

ラストワンマイルとは、物流・交通業界において多く用いられる用語で、「顧客にモノ・サービスが到達する最後の接点」を指します。薬局業界におけるラストワンマイルとは、医薬品を患者さんの手元に届ける手段を表す言葉です。

本セミナーのサブタイトルは、~知る・ふれる・つながる未来~

オフライン会場となった東京・竹芝には、講演開始の午後2時を前に、ドローンや配送ロボ、処方薬受け取りロッカーなどの実物が並びました。薬局業界の皆さまは、「ラストワンマイル」を変える新サービスを打ち出す企業の展示する実物に触れ、その説明に熱心に耳を傾けていました。

薬局関係者やラストワンマイルサービスに取り組む企業の皆さんでにぎわった会場内

ドローンや配送ロボの実物が展示された会場内

講演開始時には、オリジナルショートムービーも上映されました


薬局DXに向けた行政の最新動向について

講演ではまず、「薬局DXに向けた行政の最新動向について」をテーマに、厚生労働省電子処方箋サービス推進室の室長である伊藤建氏にご登壇いただきました。


<登壇者>

伊藤 建 氏(いとう・たける)

厚生労働省 大臣官房企画官(医薬・生活衛生局併任)電子処方箋サービス推進室長

伊藤氏はデータヘルス改革の重要性について述べた後、オンライン資格確認システムのネットワークを使い、電子処方箋のデータがやりとりされることなどを説明しました。また、2022年10月末から山形県、福島県、千葉県、広島県の全国4地域で始める電子処方箋のモデル事業については、「できるだけ透明性の高い形で取り組み状況や課題をお示ししたい」としました。

また、薬局業界のラストワンマイルサービスを実現する規制緩和についても説明がありました。宅配ロッカーについては通知が発出されており、ドローン活用に関しては実証実験の結果を踏まえ、関係省庁と連携しながらガイドラインの見直しが検討されていくとしました。
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薬と安心を運ぶラストワンマイルサービス

続いて「薬と安心を運ぶラストワンマイルサービス」をテーマに、現在の日本における物流および処方薬配送の課題や解決に向けた現在の取り組みサービスについて、それぞれのプロフェッショナルが紹介しました。


<登壇者>

須貝 栄一郎 氏(すがい・えいいちろう)

セイノーホールディングス株式会社ラストワンマイル推進チーム 新スマート物流推進プロジェクト担当課長


新谷 謙大 氏(しんたに・けんた)

GENie株式会社 事業推進本部・ARUUプロジェクトマネージャー


既存の物流とドローンを活用した物流とシームレスにつなぐことによって、いつでもどこでもモノが届く「新スマート物流」のプロジェクトに取り組んでる須貝氏。「医薬品の配送は当プロジェクトでもとても重要な項目であり、地域の調剤薬局との連携を進めていければと考えています」と述べました。

須貝氏

新谷氏は、処方薬配達サービス事業を展開するに至った経緯について、もともとは食品の配送などを行っていたところ、「お薬も運んでほしい」という利用者の声や、オンライン服薬指導の解禁などがきっかけだったとしました。受け渡しの際にオンライン服薬指導のサポートを行う状況については、実際の様子がわかる写真を交えて解説しました。

新谷氏

患者との距離を縮める薬局サービスへの挑戦と経営

パネルディスカッションでは、薬局におけるラストワンマイルサービスの取り組みと課題について議論を深めました。


<登壇者>

松野 英子 氏(まつの・えいこ) / たんぽぽ薬局株式会社 代表取締役社長

水田 怜 氏 (みずた・さとし)/ 株式会社新生堂薬局 代表取締役社長 兼CEO兼COO兼CHO

伊藤 建 氏 / (前掲)

<ファシリテーター>

中尾 豊 / 株式会社カケハシ 代表取締役社長、東京薬科大学 薬学部 客員准教授

松野氏、水田氏はロッカーをはじめとした新たな処方箋のラストワンマイルサービスに挑戦してきました。一方で、患者さんに対して、いかに新サービスの利便性を伝え、まず使っていただけるかどうかが課題になっているとしました。

松野氏

水田氏

お二人のお話を受け、伊藤氏は「DXやデジタルに関しては、患者さんにとっても『やってみないことにはわからない』が非常に多いかと思います。『まずはやってみよう』と挑戦する事業者の方や関係者の方を、国がしっかりと支援していくことが重要ではないかと思います」と述べました。

当日はオンライン、オフライン合わせて300人を越える方々にご参加いただきました。なお詳しい内容は、動画並びに詳報レポートとして後日配信予定です。

※登壇の皆さまの所属・役職等は開催当日の内容となります。



最新のラストワンマイルサービスの情報を1冊にまとめました。本イベントに出展いただいた各社サービスの詳細もご覧いただけます。ぜひダウンロードしてご一読ください。

  薬局向けラストワンマイルサービス最前線 2023年1月の電子処方箋の運用開始を皮切りに、薬局業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)のさらなる加速が期待されている。薬局の在り方や患者と薬剤師の関わり方も変化を求められている。 患者は、症状や自身の状況に応じて、従来通り医療機関を尋ねることもあれば、外出に不便がある時はスマホの画面越しに診察や服薬指導を受けたり、時には電話やチャットで相談したりするなど、医療の受け方の選択肢が増えている。 薬の受け渡しもまた、「薬局で直接渡す」だけではなく、患者にとって受取りやすい場所・タイミングを提供することが求められるようになり、それに応えるべく、お薬ロッカーや配送サービスに加え、ドローンやロボット配送等も実証実験が進むとともに、ガイドラインの制定や規制緩和が進んでいる。 こうした薬局業界の変化とサービスの多様化、患者動向の変化を受け、"処方薬のラストワンマイル"について、医療サービスのさらなる進化を後押しすべくここに情報を集めた。 Musubi|電子薬歴は業務効率化だけではない時代。Musubiは薬局DXをトータルサポート


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