新型コロナウイルス感染者が減少するなか、感染対策はどこまでやるべき?
薬局経営者をはじめとした薬局関係者の方々にご好評をいただいているカケハシセミナー。弊社で展開している「BEYOND COVID-19 PROJECT」を踏まえ、「薬局における新型コロナウイルス対応」が今回のテーマ。東京大学医学部附属病院で20年以上感染対策チームに所属している高山先生をお招きし、薬局でできる感染対策について、PPEの着脱や手指衛生の実技なども盛り込んだ講演を行いました。オンライン開催で、全国の約90名の薬局関係者の方々にご参加いただきました。 |
今回の講師:高山 和郎(たかやま かずお)先生 東京大学医学部附属病院 薬剤部 薬剤主任2000 年より院内感染対策チームに所属し現在も院内感染対策に従事。 感染制御認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師。 日本環境感染学会評議員、日本病院薬剤師会理事などを務める。 |
手指衛生・環境衛生・PPEの管理を意識して感染対策に取り組もう
今回のセミナーテーマは新型コロナウイルス収束後も意識すべき感染対策。薬局で続けていく感染対策とは何か? 押さえておくポイントはどこか? 高山先生からは、手指衛生・環境衛生・PPE(個人防護具)の扱いを中心に実技も交えてお話いただきました。
薬局における感染対策を学んだことないとのことがないという参加者が半数以上のなか、高山先生は「感染対策は基本を押さえてアレンジすれば良い」「これからずっと気長にやっていかなくてはならない」というところから話をしてくださいました。
中でも「本当に基本中の基本なので絶対押さえていただきたいのは、消毒の3要素」とのこと。消毒の3要素である濃度・温度・時間を意識して使うこと、さらに手指消毒で忘れてはいけないポイントを実演しながら解説していただきました。
質疑応答では、次亜塩素酸水についての情報も。他にもアルコールがないなら手洗いでも十分、消毒ではなく汚れを除去することも大事、PPEは汚染部位を意識して必要なものを使用して適切に脱ぐことなど、書ききれないほど多くのお話をいただきました。
参加者の声
・PPE脱着試技、これまで書面や静止画像・動画などで見ていたものの情報が断片的だったが、今回一連の流れを通しで見ることができ、大変参考になった。 ・患者に聞かれたらしっかりと答えられなかっただろう内容もあり、勉強になった。 ・実演での感染対策の手技など大変参考になりました。 ・一患者・一手洗いを明日から実践していきます。 ・現状実施中の対策に誤りがないことの確認ができました。 |
継続することが一番の対策
最後に高山先生から薬局に向けて、薬局全体で環境管理・スタッフの健康管理を重視してほしい、病院ではできない地域住民への情報提供に取り組んでいってほしい、そしてこの先もずっと基本となる感染対策を、薬局ごとに落としどころを見つけて取り組んでほしいとのメッセージをいただきました。
当然ながら、感染対策は一時しのぎのものではなく、日常的に継続されるべきもの。その重要性と意義を改めて感じられるイベントとなりました。
次回カケハシセミナーも参加受付中
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BEYOND COVID-19 PROJECT
私たちの生活を一変させた、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。地域の医療インフラとしての役割を果たしつづける調剤薬局と、その担い手である薬剤師の皆さまを支援すべく、少しでもお役立ていただけるようなツールや情報の提供を行っています。詳しくは、こちらをご覧ください。
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