Musubi導入事例

「チームサツドラ」座談会。Musubiをどう使いこなした? 分析で見えたこと、実践から見えてきたこと

株式会社サッポロドラッグストアー 
ドラッグストア事業本部 調剤&ウェルネス推進部

ゼネラルマネジャー(GM) 田中 賢一さん
調剤運営担当リーダー 小島 丈朗さん
店舗運営 第1ブロック担当ブロックマネージャー 木島 和裕さん
調剤管理・教育担当マネージャー 篠原 耕作さん
北海道でドラッグストア188店・調剤薬局10店(その他2店)を運営している株式会社サッポロドラッグストアー。Musubiを調剤薬局全店に導入し、来店する方への店舗での体験を変えるとともに、データドリブンなマネジメント体制へとシフト。果たしてMusubiは調剤薬局事業の成長を後押しできたのでしょうか?。Musubi導入効果について、マネージャー陣に赤裸々にお話いただきました。

こちらの座談会はYouTubeでもご覧いただけます

   

Musubi導入前に「見えなかった」もの

田中さん(ジェネラルマネージャー、以下GM)
今回は当社の電子薬歴のMusubiを導入したことについて、その導入に至るきっかけや成果を現場の声や現場のマネージャークラスの声を聞きながらお話していきたいなと思ってます。

みなさん:
よろしくお願いします!


田中さん(GM):
Musubiを導入したのは2020年12月ごろになりますね。「現場の数値を見たい」「現場の薬剤師を見たい」「リアルタイムに見たい」という目的で導入しました。導入前の課題はどうでしたか?

小島さん(調剤運営リーダー):
本社側の視点では、本部で数値の確認がしづらい、数値管理に時間がかかるという課題がありました。その課題が、MusubiならびにMusubi Insighを導入したことで、翌日には確認ができるようになり、非常に数値管理がしやすくなりましたね。

田中さん(GM):
導入にあたっての現場の反応はどうでしたか?

木島さん(ブロックマネージャー):
現場に新しいシステムを入れるということで、やはり抵抗はどうしてもあったんですけど、より患者さんに視覚的に話ができるとか、今までのレセコンではできなかったこともできるようになったという点で、現場にも非常に説明しやすいと思いました。

田中さん(GM):
そういえば篠原さんは導入前からMusubiについていちばん熱く語っていましたよね。実際、導入後はどうでした?

篠原さん(教育担当マネージャー):
たしかに熱かったです(笑)。というのも「Musubiが持つ理念」に共感していたからなんですよね。
当社をご利用いただく患者さんというのは、処方箋を薬局に渡して、そのままドラッグストアで歩いて自分で買い物ができるような、基本的にプライマリーで元気な方が多くて、健康増進に興味や関心が高い方が多いと考えています。

つまり、QOLをより良いQOLにしてあげることが大事で。だから、Musubiのサービス理念に共感したんです。Musubiは、薬の説明はもちろん指導文として出てきますが、患者さんがよりよい健康な生活ができることを願って開発されていることが理解できました。ぜひこの考え方や価値や体験を患者さんに届けたいなと思って……それでMusubiを熱く熱く推薦していました。

田中さん(GM):
​​​​​(Musubiは)患者さん目線のシステムですよね。当社の理念とカケハシさんの理念がおそらく近いと感じております。
 

Musubi導入で「見えた」こと。コミュニケーションの質、深さ。

左から谷さん(屯田店薬局長)、藤岡さん(北8条店薬局長) ※取材当時の所属先

藤岡さん:北8条店薬局長 ※
Musubi導入によって、画面を見せながら薬の説明とか副作用の説明なども具体性を持って、しっかりと患者さん一人一人にお伝えできているのがよい変化かなと思っています。

谷さん:屯田店薬局長 ※
健康アドバイスが入ったというのは一番大きいですね。イラストと文字で表現されることで、視覚的に訴えることができるようになりました。

たとえば、耳が不自由な患者さんにも、Musubiは指導文や健康アドバイスを視覚的に見せることができる。「ご理解いただけましたか?」と実際にお聞きすると、深くうなずいてくれることも多くなりました。これは大きな変化だなと思います。

また、私の薬局では、新入社員に「患者さんへの指導はこうするんだよ」という話をするときに、全部一から「ここをこうして話して……」という具合に自分の経験ベースで話さないといけなかった。Musubiだと、服薬指導の画面を見せながら説明ができるため、踏み込んだ指導ができるようになりました。

藤岡さん:北8条店薬局長 ※
投薬の流れも変わりましたね。今までは調剤室の奥に戻ってそのパソコンに向かって薬歴と患者さんの記録を残すという流れだったんです。Musubiを導入してからは、タブレットを投薬台で患者さんに見せるという形になって、薬歴の効率もアップしました。

もちろん順応するまでは、ちょっと時間がかかってしまった部分もありますが、薬剤師たちがそれぞれがやり方を考えて、それぞれで工夫を凝らして、その工夫を共有することによって、副次的にコミュニケーションを取るいい機会にもなったかなと思っています。

※肩書は収録当時のもの

Musubiの画面を見せながら服薬指導を行っている

採用やマネジメントへの好影響。データドリブンなコミュニケーションが実現

田中さん(GM):
Musubiを導入してから、当初の狙い以外に何か副産物ってありました?  わたしが感じたところでは、来年の新入社員の面接しているときに、「Musubiが入ってたんで決めました!」って面接の中で言ってくれた方もいましたし、履歴書の中で「Musubiの導入を知り興味を持ちました」なんて方もいたりして。

木島さん(ブロックマネージャー):
数字が見れる、可視化ができるのが非常に大きいですよね。例えば、店舗によってはひと月の投薬数が200件ぐらい、人によって違う店舗もあった。店舗内でも当然、なぜこんなにばらつきが出てるんだという話があった。医薬局長とも相談し、傍から見ても不公平感がかなり出ている状況で、改善するために投薬にもっと行ってもらおうというコミュニケーションをとりました。最終的には、月平均で約50〜60件ぐらいまで偏りを減らすことができました

小島さん(調剤運営リーダー):
マネジメントにおいて「作業の質の向上」というか「作業割り当ての考え方の変化」はありましたね。

弊社は、ブロックマネージャーが店舗に週1回は赴いて、店舗の薬局長並びに店舗スタッフとコミュニケーションを取っているんですが、活動データが可視化されたことで、投薬や監査について「こういう場面でもっと改善できるんじゃないか」といったコミュニケーションが生まれて、スタッフ間の会話が増えたのはよかったですね。

田中さん(GM):
薬歴記載時間のスピードはすごく上がったと思いますが、Musubiを入れたことで店舗の効率化で何か進んだことはありますか?

篠原さん(教育担当マネージャー):
薬歴の記載スピードは本当にあがりましたね。ルーティンで書かなきゃいけないようなこと、指導しなければいけないけれども、書くとちょっと大変って感じることが、指導文でショートカットできるのは、よいです。

導入前に最も気にしていたのは、薬歴内容の「質」が高まるかどうかでした。導入後はMusubiの分析機能をスクリーニングツールとして活用し、介入するための判断が速くなったというのはかなり効いてます。たとえば、薬歴の文量と記載秒数はどの程度の相関があるのか。データを見ながら「この薬剤師さんちょっと薬歴は不十分かもしれない。では、具体的に薬歴内容を見に行こう」といった行動を取れるようになりました。

田中さん(GM):
確かに、薬歴を書く時間は薬剤師によって幅がありましたからね。Musubiが導入されて、各店舗・個人のデータが見えて、「ちゃんとMusubi使えているか?」という問いかけが可能になりましたね。

導入直後の数か月は、データを使って問いかけることが毎週、毎日のように続きましたよね。最近は、薬剤師が成長をしてチェックする必要がなくなってきてるのを身に染みて実感しています。あと、本当に各個人のばらつきがすごく減りましたよね。最初の狙いの一つでもあった「平準化」にだいぶ近づいているんじゃないかなと。

 

ハイリスク加算が4か月で大幅増加。その裏側で起こっていたこと

木島さん(ブロックマネージャー):
Musubi導入後で成果を実感できたのは、ハイリスク加算を全国平均の50%に上げていく取り組みですかね。

田中さん(GM):
Musubi導入前は、ハイリスク加算、全店でも20件ぐらいしかとってなかったですよね。
法改正でガバナンスが強化されたことで、服薬期間中フォローも必要になってきますし、逆に「ハイリスク薬なのにちゃんとした指導してなかった」となると、(その結果)健康リスクが生じて訴えられるリスクも当然あるわけで。

それに対して「世間一般並みにハイリスク加算が取得できる運用」をめざして、ブロックマネージャーを中心にプロジェクトを動かしてもらいました。結果的に木島さんの担当エリアはすごく数値が上がったじゃないですか。秘訣があったんですか?

木島さん(ブロックマネージャー):
実は、取組の趣旨を各店舗に説明すると、薬剤師によっては「ハイリスク加算ってどうせ利益をとって会社として儲けたいんでしょ」って声もあったんです。ただ、ここで折れては薬剤師としての成長が止まってしまう。ハイリスクをなぜ取るのかという目的を伝えることからはじめました。あくまでも薬剤師のスキルのボトムアップと、服薬指導や薬歴の質の向上。先程、田中も話していたようなガバナンス強化の観点も。目的やリスクの話を伝えることで、薬局長自身や店舗自身で「じゃあどう取得していこうか」と考えて、積極的に算定していくようになりました

Musubiを入れる前だったら「どうやって取ればいいんですか」といった、漠然とした質問が多かったのですが、今では実際に薬歴の一例を見せながら「こういうふうにやってるんですけど、これでどうでしょうか」という具合に、みんなが考えてやるようになっている。マネージャーの立場からそれ以上言うことなく、自主的に取り組むようになっていったのが、成果につながったと思います。

田中さん(GM):
実際にこのプロジェクトをやり始めてたった4ヶ月後にはもう全国平均レベルの数値になっていて、すごかったですね。本当に私もありがたいです

木島さん(ブロックマネージャー):
他のブロックマネージャーとの情報共有も活発になりましたね。どういうふうにオペレーションを変えたのかを聴いて、その情報を率直に担当ブロックに共有したんです。店舗ごとに事情が異なるので、まず店舗を回って「他の店舗はこういうオペレーションに変えたらすごい算定しやすくなったらしいよ」という具合に。それもよかったですね。

小島さん(調剤運営リーダー):
ブロックマネージャーが店舗に数字を共有する前に、各店舗で数字を見ながら喧々諤々議論を行い、説得力をもって分析ができるようになりました。また、ブロックマネージャーが店舗に足を運んだときにも、Musubiの画面でデータを見ながらコミュニケーションが生まれていたのは、非常によい変化だと感じてます。

田中さん(GM):
教育担当の篠原さんの功績も大きいのでは?

篠原さん(教育担当マネージャー):
そうですね……これに関しては僕の成果では全くないような(笑)。「あっぱれ!」という感じなんですよね。Musubiおかげで、自主的に質が上がるようにマインドが少しずつ変わっていきました。わたしとしてはやりやすくなる方に向かっていると思っています。本当に感謝しています。

小島さん(調剤運営リーダー):
ハイリスク薬の加算取得を通して、結果的に服薬指導の質の向上につながってるので、これがさらに患者さんの健康につながれば、これ以上にうれしいことはありません

田中さん(GM):
あとは、患者さんの再来率の向上も期待できますよね。離脱を防ぐためにすごくプラスに働くだろうなって、今のところ思ってます。

 

エリアマネージャーと薬局長のコミュニケーションも、データを見ながら

チームサツドラにとって「Musubi」とは?

田中さん(GM):
Musubiは、これから当社の調剤部門が成長していくための糧になっていくかなと思ってます。これを十分使いこなして、さらに上を目指したいなと。そのためのツールの一つであると感じています。

小島さん(調剤運営リーダー):
「患者さんの満足を最大に、薬剤師さんの負担を最小に」という言葉を薬局長会議のたびに毎回引用しているんですが、まさにMusubiの価値はこの一言に尽きますね。この言葉に従いながら、患者さん一人一人の健康に、また薬剤師の負担軽減につなげていきたいなって思ってます。

木島さん(ブロックマネージャー):
端的に思ったのは、Musubiは、患者さんとのコミュニケーションの幅を広げてくれる存在という認識です。薬局ってコンビニより多いですし「薬局なんて、どこに行っても同じじゃん」と思う患者さんも少なくないと思います。でも、その中でやっぱりMusubiさんの端末を直接見せる「視覚的な役割」が、当社の薬局としても強みになってくるのかなと思っております。

田中さん(GM):
(薬局として)差別化できる存在=Musubiってことですね。

木島さん(ブロックマネージャー):
そうですね。

篠原さん(教育担当マネージャー):
僕にとってのMusubiは、知識と経験と能力を拡張してくれる、参謀のような存在かなというふうに思ってます。Musubi自体もどんどん進化していくので、それを一生懸命勉強して理解をして、乗りこなしていきたいなと思っています。

田中さん(GM):
本当にMusubiはどんどん進化していくので、使いこなすと強い味方になると思います。どんどん使っていきましょう。で、カケハシさんにどんどん要望も出して、どんどん良くしていきましょう。これから本当に北海道の健康を当社で支えられるようにしていきましょう。よろしくお願いします!

小島さん&木島さん&篠原さん:
よろしくお願いします!
 


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ここまでお読みいただきありがとうございました。
『Musubi』の機能やメリットについて、くわしく資料にまとめました。ぜひご覧くださいませ。
更新日:2022-12-05

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