Musubi導入事例

様々な人との出会いから芽吹いた薬局開業
「いまの自分をつむいでくれた地域を元気にしたい」

三重県 つむぎ薬局
代表 村上博之さん
2020年12月1日に開業した三重県名張市にあるつむぎ薬局。代表の村上さんに開業して2年目の今、ご自身の人生や薬剤師としての生き方、これからの薬局についてを伺いました。

最初は「なんとなく」で目指した薬剤師

――薬剤師を目指したきっかけは何ですか。

村上さん:
高校生のときに潰瘍性大腸炎で入院を経験したことがあるのですが、その当時、治療薬の副作用によって膵炎になりました。

これまで薬は体を治すものだと考えていた私にとって、副作用により体にダメージが生じたことは衝撃でしたが、この経験が薬に対する興味を持つきっかけとなり、薬剤師への道を歩む第一歩にもなりました。

でも、その当時は薬局薬剤師になる気はさらさらなかったんですよ。

――薬局薬剤師をあまりポジティブに思っていなかったのですね。

はい。どちらかいうとはじめは研究職の方に興味がありました。ただ、大学に通っているうちに、「研究者の道は自分には厳しいな」と思いました。そこで薬の開発に関わることができる臨床開発の仕事に就きました。3年ほど臨床開発の仕事に携わりましたが、その後、知人から「薬局で働いてみないか」と誘われ、調剤薬局で働くこととなりました。

――調剤薬局には何年くらい勤められたのですか。

薬局開業までの勤務年数は14年くらいですかね。


――途中で独立や転職は考えなかったのですか。

ある程度自分のやりたいようにさせてくれる調剤薬局だったため、独立は全く考えていなかったです。転職についても自分が辞めることで今関わっている患者さんを誰がサポートしていくのかという想いもあり、あまり考えることはなかったです。

薬剤師は「薬を作って渡すだけ」ではなかった

――独立を決断するきっかけになった出来事は何だったのでしょうか。

ある医師との出会いがきっかけでした。

その当時、薬局での通常業務以外に、多職種連携に関連した地域でのイベントに参加する機会が多かったのですが、その中で地域医療に熱心な医師と出会い、心を打たれました。

元々独立思考はなかったんですが、地域のイベントで明確なビジョンを基に活動している医療職や介護職の方々と出会い、刺激を受ける中で自分自身もっとチャレンジできることはないだろうかという気持ちになっているところに、「この先生(医師)と共に地域を元気にしていきたい」と思える医師との出会いがあり、これが独立の決め手になりました。

――いろんな人々たちと関わるなかで、「地域を元気にしていきたい」という想いを発見したことが大きかったのですね。

そうですね。薬局薬剤師として勤務して以降、患者さんから「あなたがいてくれるから安心できる」や「いろいろ相談できるのでうれしい」といったお言葉を頂くことがありました。そういったことから薬局という場所は訪れる方々が安心・安全に感じることができる環境であることが非常に大事なことだと感じていました。これは今でも変わらず、地域の人に「この薬局に来て良かった」と思ってもらえるような対応をし、元気になってもらいたいという想いに繋がっています。

――開業されたのが2020年12月で、まだまだコロナが収まっていない頃だったと思います。そのタイミングでの開業はやめようと思ったりはしなかったのですか。

全く思わなかったです。むしろ「コロナだからこそやらないと」と思いました。

実際に新型コロナウイルスが感染拡大した時期は非常に大変でしたが、薬の配達や無料検査事業、検査キット販売など薬局としての機能は遺憾なく発揮できたかと思っています。また、この経験は今後新興感染症が流行った際にも活かしていける対応力を身につける機会になったと考えています。

――大学生の頃にイメージしていた薬局薬剤師像は、変わりましたか。

変わりましたね。当初「調剤薬局は薬を作って渡すだけの単純作業だろう。そんなところで絶対働きたくないわ」とか言っていたんです。愚かでしょう(笑)。

でも実際に調剤薬局で働いてみると、自分の考えは浅はかであることを思い知らされました。単純と思っていた業務には一つ一つ意味があり、患者さんにお薬を間違いなくお渡しするまでにどういった知識や技術が必要なのかを目の当たりにすることができました。さらに、患者さんは十人十色で、性格も違えば、生活環境なども違う、そういった患者さん一人一人に真摯に対応するためのコミュニケーションスキルも必要不可欠であることも痛感しました

時間はかかりましたが、薬局薬剤師として必要な知識とスキルを身につけ、患者さんとの応対経験を積み重ねていく中で薬局薬剤師としての存在価値を見出すことができるようになりました。

はじめは「薬局薬剤師は薬を渡すだけ」と思っていたこの愚かな私が、いつしか患者さんに心から寄り添える薬局薬剤師になりたいと強く思うようになっていました。

――実際に接してみて、薬局薬剤師だからこそできることが見えてきたのですね。

そうですね。

繰り返しになりますが、患者さんの背景は人それぞれです。実際に関わるとあの人で上手くいったことが、この人ではうまくいかなかったり、同じ人で上手くいっていたことが、上手くいかなくなったり。本当にいろいろな課題がでてきます。そういった場合でも薬局薬剤師として強みを活かし、サポートできることを経験することがあります。

働くひとの「強み」が活かせる薬局をつくるために

――今、つむぎ薬局として大事にしていることは何でしょうか。

患者さん、相談者さんの話をしっかり傾聴することです。薬局ではあくまでも主人公は患者さん、相談者さんであって、薬剤師ではないと考えています。そのため、来局してくれた患者さんの話にしっかり耳を傾けることをまずは大事にしています。薬に関するお話だけでなく、一見関係のないような雑談も非常に大事にしています。

――傾聴する上で大事にしていることはありますか。

傾聴する上で、大事なのは気持ちだと思います。

早く話おわらないかなとか、その話前も聞いたよなとか、それなにか関係あるかなという気持ちで聞いていると相手にも伝わるような気がしますし、聞いているほうも心から傾聴していないと患者さんのニーズを見落としてしまうからです。何気ない話の中に患者さんのニーズが隠れていることがあるので、そこを丁寧に掘り起こすような対応を心がけています。

あとは聞き手が話を誘導することのないようにしている点でしょうか。可能な限り患者さん自身の発見をサポートし、やらせるのではなく、患者さん自身がやろうと思っていただけるような対応を心がけています。

ただ、傾聴を大事にするというスタイルは薬局として統一していますが、各職員にも強みや個性があるので、基本+自分の強みを活かしたコミュニケーションスタイルで対応頂いています。

――個性や強みを大事にする方もいれば、基本的にトップの思考や行動に合わせてほしい方もいると思いますが、個性を大事にしていきたいというのは昔から変わらない価値観なのですか。
 

私はコーチングやストレングスファインダーについてセミナーに参加したりなど、ほんの少しだけ勉強していました。

その学びから、これらを薬局薬剤師の仕事に活かしていけるのではないかと思ったんです。実際にやってみると非常に有効で、患者さんとの関係性がより良くなる経験もしました。結果的に自分の強みを知ることで仕事の幅が広がり、心にゆとりが持てると感じたので、個性・強みを重視するようになりました。

――その当時、なぜ行動に移せたのでしょうか。

行動に移せた理由は、やはり人との出会いでしょうか元々あまり社交的でなかった私ですが、いろいろな人と出会い、話し、感じ、刺激を受ける中でもっと何か学びたい、そして薬局業務に活かしていきたいという思いが行動に繋がったと思っています。
 

Musubiで、薬歴入力の時間が格段に減った

――カケハシやMusubiはどのタイミングで知ったのですか。

独立開業するにあたって薬歴システムを探していたときに知り合いの先生から「こんなのがあるから調べてみて」と言われて。調べてみるとなかなか見ないような薬歴だったので、すぐ興味を持ちました。

――決め手は何だったのですか。

決め手は「薬歴作成サポート力と画面の見やすさ」ですね。ある程度の入力サポートをしてくれるので、薬歴作成にかける時間を短縮でき、業務時間効率がアップすると思ってMusubiに決めました。

――逆に、検討段階で「なんか微妙だな」と思った瞬間があれば教えてください。

Musubiにはレセコン機能がない点です。薬剤の変更があったときなど、Musubiではレセコン機能がないので修正できず、その都度、レセコンで修正をかける必要があるといったところです。

――たとえレセコン機能がなくても、その機能があるならMusubiにしようと。

そうですね。他社のものを見たときに、いろいろな機能があっていろいろなことができるのですが、1つの画面にたくさんの機能が載っていて、ごちゃごちゃしているように見えたんです。でも、Musubiは割とシンプルに感じました。

――Musubiがあったおかげで、開業してから、患者さんとのコミュニケーションの時間が取れるようになったなど、変化した部分はありますか。

話ができる時間はMusubiだから取れるようになったとは言えないかもしれませんが、処方薬に関する情報も充実しており、質問があってもMusubi一台で対応できる場面は多々あります。あとはMusubiの機能により業務後に残って薬歴作成する時間は短縮できているので、その時間を他の業務にあてるとかプライベートの時間を作ることにも結び付いています

――ありがとうございます。後からでも薬歴を書くときに、前よりも短時間になっているのですね。

前職時の薬歴と比較すると時間は格段に減っていると実感しています。
 

患者さんの頭にパッと浮かぶような薬局へ

――これから開業する薬局経営者さんに向けて、気をつけておいた方がいいこと、これをやっておいたらよかったなということはありますか。

まず大事なのは働く人だということです。

経営者は自分自身どういった薬局を作っていきたいか明確にした上で薬局を手掛けていくと思いますが、一人ではなかなか達成困難なこともあるかと思います。そういった時、一緒に薬局を育てていってくれる仲間がいると本当に多様性に富んだ薬局を形作ることができるとおもいます。そのため、ある程度自分自身の考えに共感してもらえる仲間と出会えるかが大事だと思います。あまりにも方向性が違うとそれはストレスとなり、最終的には患者さんへの不利益につながることもあるかと思いますので、人事は非常に肝となると思います。

あとは、薬局の広さでしょうか。薬局の待合や調剤室、スタッフルームやカウンセリングルームなどの配置や広さをもう一度考えた方がいいよと開局前の自分に言いたいです。現在、当薬局は薬などが多く、モノの置き場にすごく困ることがあります。そのため、今よりも広さが1.5倍くらいは欲しかったなと思います。

もちろん薬局の規模や患者さんの数にもよりますが、特に待合はある程度広くないと、混雑時が大変ですね。たくさんの患者さんをお待たせしている状態になると、薬剤師にとっては投薬時プレッシャーになってくるので。

あと、これからもっと健康イベントを開催していこうと思っているので、そういうときのためにもある程度広さがあった方ができることが多いのになあと思ったりします。

――つむぎ薬局では、どんな薬局を目指していきたいですか。

地域の皆様に「何かあったらあの薬局に相談しよう」と思ってもらえるような薬局を開局当初からずっと変わらず目指しています。困ったときに、ぱっと頭に浮かんでくるような薬局、地域にとってなくてはならない当たり前の存在となるような薬局であり続けたいと考えています。

また、初心を忘れず、人との出会い、つながりを大切にし、つむぎ薬局として地域にできることを実行し、少しでも地域を元気にできるようつむぎ薬局スタッフ一丸となって取り組んでいきたいと思います。

――貴重な機会を頂き、ありがとうございました。


ここまでお読みいただきありがとうございました。
『Musubi』の機能やメリットについて、くわしく資料にまとめました。ぜひご覧くださいませ。
更新日:2023/10/17

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