濱田:
サエラ薬局今里店は、駅徒歩1分の医療モールにて営業する地域のかかりつけ薬局です。エリアに大きな薬局が少ないこともあって、開店当初より地域の方々に“かかりつけ薬局”としてご利用いただいています。
投薬カウンターはメインで2台、座席投薬も行っていますが、月に5000〜6000枚の処方箋に対応していますので混雑することも少なくなく、より患者さんと近い距離でサービスをご提供できるよう、2年ほど前に今里北店をオープンしました。歩いて数分の距離なので、患者さんのご都合にあわせて両方の店舗をご利用なさる方がほとんど。スタッフも今里店・今里北店で連携をとって運営しています。薬剤師は1日4〜5名体制で回しているので、効率的に業務を回すのが不可欠ですね。
濱田:
もともと使っていた電子薬歴が「今の時代にあっていない」ということで、Musubiに変えるんだと本部から説明があったのが最初だったと思います。対人業務を念頭においた、これからの薬局の電子薬歴として導入するんだと。
原:
はじめは不安でした。「画面タッチ」とか「画面を見せながら服薬指導」といった操作については特に不安はなかったのですが、実際にどれくらいのスピードで投薬を終わらせることができるのか。問診から登録、薬歴まで、慣れるまでどれくらいかかるのだろうか。それまで使っていた薬歴システムは、キーワード登録などかなり使い込んでいましたし、患者さんの問診情報も今までのシステムで積み上げてきたものがあったので、併用薬のチェックなどまた最初からやり直しになるのは辛いなと思って。Musubiってどんなものなんだろうと、とにかく“分からない”ことからくる不安はありました。
濱田:
そうそう。それが実際にMusubiを目にして初めて、“こういうことか!”と分かったんですよね。「これからは対人業務」ってずっと言われてきましたけど、Musubiの画面やMusubiを使った投薬フローを実際に見ることで初めて現実的にイメージできました。「対人ってこういうことなんだな」って。
原:
先にMusubiを使い始めた店舗のスタッフが口を揃えて「薬歴はラクになる」と言っていましたけど、その通りになりましたよね。Musubiは画面タッチである程度の内容は記載できるから、あとは患者さんとお話しした内容をチャチャッと書き込んで終わり。もう薬歴のための残業は完全にゼロになっています。
濱田:
Musubi以前は、お昼休みや営業終了後に「さ、薬歴やるか」というのが当たり前。投薬しながらとにかくSだけ書けるだけ書いて、残りをあとで思い出しながら……。
原:
実際、しんどかったですよね。
原:
改めて振り返ってみると、これまでも対人業務は当たり前のようにやっていたんです。もちろん患者さんに画面をお見せする、といった変化はありますが、基本的にはMusubiの前後で投薬の仕方が大きく変わった気はしていなくて。うちの店舗のスタッフの性格もあるのかもしれませんが、よりご安心いただけるよう、患者さん一人ひとりにあわせて親身に指導するのはこれまでも当たり前だったんです。ただそのぶん、残業という形でスタッフの負担は増えてしまうという……。今、薬局としてやっている仕事は変わっていないのにラクになっていること考えると、以前は無駄な仕事が多かったんだなと。
濱田:
たしかに。患者さんへの対応は今までどおりなんですよね。本来しなくていい作業に時間をとられていたんだなと気づかされました。
原:
今里店・今里北店ともに若手が多く、私も新卒3年目。患者さんの質問に、その場で答えるのが不安に感じることもまれにあって、その場合は「後日お電話で」とさせていただいていたんです。それがMusubiになってかなり減りました。すぐインターネットにつながるし、タッチパネルでさっと患者さんにお見せしながら確認できるので、患者さんをお待たせすることなくその場で解決できます。
濱田:
安心感というか、自信を持って投薬できるようになっていますよね。
原:
私は併用薬のチェックが一番安心できるポイントかも。以前はお薬手帳をコピーして、自分の目で一つひとつ確認しながらやっていたんですけど、Musubiは処方情報をもとに自動的にチェックし、分かりやすくアラート表示してくれるので安心です。
原:
みんな「これは絶対、患者さんに言いたい」っていう好きなアドバイスがあるんですよね。私は「冷蔵庫で保管してください」のアドバイスが大好きで、よく使っています(笑)。
濱田:
私たちがいつも指導していることが、健康アドバイスでカバーされているんです。もちろんアドバイスを通じて私たち自身が学ぶことも多いんですけど、目新しいことばかりではなく、これまでも当たり前にお伝えしてきたことをちゃんとコンテンツとして押さえてくれているのがありがたいです。ちなみにうちの店舗では、健康アドバイスの内容を抜粋してお薬手帳に貼れるシールを用意しています。
原:
健康アドバイスは「イラスト」の効果が強いですよね。絵で見て初めて理解できたという患者さんも多いです。例えば、小さなお子さんの点眼。どうやってさせばいいのか不安そうにされている親御さんがほとんどなんですけど、「寝ているときにさすのがポイント」というイラスト付きの健康アドバイスをお見せすると一発で伝わります。
濱田:
患者さんも、Musubiの画面を興味深くご覧になる方ばかりです。なかなか今までの薬局にはない体験ですからね。「こんなものがあるんやな」「さすがやな」という反応に、私たちも得意気になって指導しています(笑)。
濱田:
今里店と今里北店は徒歩圏内。両方の店舗をご都合に応じて使い分ける患者さんがほとんどなので、各店舗の患者情報を自動で連携してくれるMusubiの存在には本当に助けられています。それまではスタッフが店舗間を行ったり来たりして、過去の処方や問診の内容を確認するしかなかったので……。患者さんにとっては、今里店も今里北店も同じ「サエラ薬局」。どの店舗でも同じサービスが受けられるとお考えになるのも当然です。
また地域の基幹病院にかかった際に、門前の上本町店を利用される患者さんも大勢いらっしゃいます。その際もMusubiが自動的に患者サマリや処方情報、過去の指導内容とその薬歴を連携してくれるので、自ずとつながりのある指導が徹底できる。店舗間の垣根がなくなり、「サエラ薬局」として地域の方々をサポートできるようになったことは、大きな変化だと思います。
原:
先日、東京から引っ越してこられた患者さんで、東京でもサエラ薬局にかかっていたという方がいらっしゃったんです。その方にも、しっかり以前の情報を踏まえた投薬ができて嬉しかったですね。“かかりつけ”のご提案もしやすいです。
濱田:
いまMusubi以前を振り返ると、よくあんな状況で仕事できていたなと……。Musubiなしにはもう戻れないですね(笑)。
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