岡村薬局は1930年に主人の祖父が創業した薬局で、私が4代目。内科からの処方箋応需を中心に、眼科、整形外科など多くの診療科の患者さまにご来局いただいています。長くこの地で営業を続けているので、昔からご家族で来てくださっている方も多く、”地域密着”でやらせてもらっています。
昔から大切にしているのが、処方箋や薬という枠を超えた患者さまの健康サポート。特に高齢の患者さまからは健康や生活の相談を受けることが多く、処方に限らない「健康の駆け込み寺」のように思ってくださっている方もいらっしゃるようです。
毎月、一般の方向けの健康講座も開催しており、医療と地域の方々の距離を近づけていくような活動を続けています。病気ではない方、健康にまだ興味がない方でも、薬局に入りやすくなるようにしたいんです。ちょっと楽しいというか、笑顔になって帰ってもらえるようなウキウキする部分がつくれたらと思って。ここに置いている化粧品やお菓子もそのひとつです。大阪の方は「飴ちゃん」好きな方が多いですし。薬局でのイベントも、最近はお花屋さんとコラボしたり、ミニコンサートを企画したりと、新しい形を模索しています。
最初は「これは新人薬剤師向けのシステム?」と思ったんです。Musubiに表示される薬の説明もオーソドックスなものに見えて。うちの薬剤師は経験豊富なベテランが多いので、このくらいは当たり前に説明できているはずだし、薬歴にも残せている。わざわざシステムを切り替える必要があるのかなと。
しかし改めて自分の書いた薬歴を見返すと、「変わりなし」という記載が多いんですね。うちはお付き合いの長い患者さまが多いので、体調のことから生活のことまで、お話している内容は多いのです。しかしそのぶん薬歴に使える時間が少なくなり、聞き取った内容を薬歴に残せていなかった。薬歴を書くための残業もありましたね。以前から電子薬歴を使ってはいましたが、閉店後の1時間くらいは薬歴を書くために使っていました。また薬の説明についても、たとえばハイリスク薬など、なにか重要なことを伝え忘れているのではないかという不安がどこかにありました。
このように、だんだんと自分たちの薬歴に対する課題に気づくことができ、最初は不要だと思ったMusubiの価値を再び意識するようになりました。Musubiの導入で薬歴作成の負担を軽減すれば、患者さまが話したことの記録に時間を割けるようになる。薬歴記入の効率化だけでなく、薬歴の充実、服薬指導の充実につながる。そう考えて、導入を決意しました。
まず、導入後3日で「これは早い!」と感じましたね。服薬指導と同時に薬歴が作られていくので、患者さまが帰られてから聞き取ったことを書き足せばすぐに完了します。実際、薬歴にかかる時間は導入前の1/3くらいになっていると思います。Musubiを導入してまだ1カ月ほどですが、もうすでに残業がなくなりました。
初めて見たときに新人薬剤師向けだと思ったMusubiの服薬指導についても、実際に使い始めてみると予想以上の効果がありました。服薬指導は、患者さまが家に帰って実践できるレベルまで理解していただける内容でなければいけません。薬剤師が長々としゃべっても、患者さまが重要なポイントを理解できていなければ意味がない。その点、Musubiに表示される指導文は端的なワンフレーズで書いてありますし、健康アドバイスにはイラストもついているでしょう? 患者さまの記憶に残りやすいと思います。また、文章の表現も温かみのあるものになっているので、安心して患者さまにお見せすることができています。
タッチだけで入力でき、服薬指導中も患者さまから目線を外さずにお話できるもの良いですね。薬剤師がコンピューターばかり見ていると患者さまとの間に壁ができてしまうので、自然にお話をしながら使えるという点はとても魅力的だと思います。
今後は、患者さまの生活指導に関わる内容がさらに充実していくことを期待しています。健康的な食事レシピや減塩対策など、患者さまがお家に帰ってすぐに実践できるような栄養指導が増えてくると嬉しいですね。今後のアップデートに期待しています。
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