患者さんのため、そしてその家族のために[Musubi Meetup #02]4
愛知県に5店舗を構えるパナプラス薬局をはじめ、複数の事業を展開する株式会社パナドーム。そのパナプラス薬局で在宅中心の能見店の立ち上げに関わり、社員教育など幅広く担当されている加藤さんから、地域で信頼されるために取り組む4つのことや、多くの在宅患者さんを受け持つにあたって取り組んでいる効率的なオペレーションについて語っていただきました。 |
株式会社パナドーム 店舗責任者 加藤了五郎さん
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【会社紹介】薬局5店舗と複数事業を展開する地域密着企業
株式会社パナドームは愛知県西三河を中心とした地域密着企業です。福祉用具のレンタル販売・住宅改修など4事業を展開しており、薬局業務に関しては、岡崎市内に5店舗を運営しています。直近では処方箋なしでも訪れることが可能な「Health Care LAB.」という店舗をオープンするなど、薬局の新しいカタチを模索する取組みも始めています。
Musubi導入の理由
「特別な顧客体験を目指して、従来の服薬指導に付加価値をつける」これがMusubi導入の理由です。Musubiで提供される健康アドバイスは、患者さんにあったパーソナルなものですし、どんな薬剤師でも患者さんとのコミュニケーションのきっかけを作ることができます。それと同時に業務効率をアップすることができるMusubiは非常に助かっています。
在宅訪問先の開拓
薬局が在宅業務を行うにあたって、地域で信頼されることが大切です。地域で在宅医療にかかわる多職種の方々に「この薬局に任せれば大丈夫」と思っていただくことが、すなわち顧客の開拓に繋がります。地域で信頼されるためのポイントとして、パナプラス薬局で行っていることは4つあります。
①退院カンファレンスに絶対参加
患者さんが退院し、在宅医療に移行するにあたり、患者さんに必要な医療を正確に把握し、在宅でどのようにそれを実現するのかを考えることは非常に大切です。そのため、退院時のカンファレンスには必ず参加するようにしています。人手が足りないときは、他店舗からヘルプを用意するほど、私たちは退院カンファレンスを重視しています。
②多職種の負担を減らすためにどうしたらいいのかを提案
在宅業務を行う上では、医師や訪問看護師との連携を強化し、薬剤師が介入・連携することによる多職種の方々の負担の軽減を実感いただくことが大切です。医師の訪問と訪問の間に我々が訪問し、患者さんのきめ細かい情報を多職種に連携しています。
③医療材料に強くなること
中心静脈栄養(TPN)に関する請求等についても医師に説明できるレベルで理解するようにしています。使用する製品も代替品を提案し、不良在庫につながらないよう、医療材料や輸液についての知識や経験を深めています。
④困難事例でも絶対に断らない
TPN、ターミナル、胃ろう(PEG)など、在宅業務には難しい事例も数多くあります。どんな状況であっても決して断らずに取り組むことで信頼を得てきました。すると、医師や訪問看護師さんの口コミで「あそこの薬局ならなんとかしてくれる」と信頼がさらに広がっていく状況を作ることができます。
効率的なオペレーション
質高く、数多くの在宅業務をこなすためには効率的なオペレーションが鍵となります。
①管理スケジュール
まずは訪問スケジュールを適切に管理することが大切です。急変の患者さんは別ですが、そうでなければ医師と相談の上で処方日数を調整していただき、効率的な訪問スケジュールを立てていくことが大切です。
②非薬剤師の活用
我が社では薬剤師もそうでないメンバーも、みんなフラットな関係です。MC(メディカルコンシェルジュ:医療事務)、管理栄養士と共にチームとして患者さんを訪問します。場合によってはMCに契約書関係をお願いすることもあります。もちろん最終的囲は薬剤師が判断をしています。また、訪問時には彼等に運転をしてもらうことで、薬剤師は持ち出したMusubiで薬歴作業を行うなど時間を有意義に使え、次の業務に備えることができます。管理栄養士には、患者さんへ食事のアドバイスをしてもらい非常に喜ばれています。
多職種連携
多職種連携こそ薬剤師の腕の見せ所です。残念ながらまだ、薬剤師は薬を持ってくる人、という認識の方々も多くいます。薬剤師が薬のプロとして何ができるか、多職種との連携を密に取ってこちらから発信・提案をしていきましょう。そのための仕組みとして、例えば地域の医療ネットワークなどの利用も大切だと思います。地域でそういった仕組みがある場合は積極的に利用しましょう。
Musubi Meetup #02レポート – on-line Meetup開催!日本各地から80人名以上が参加「Musubi Meetup #02」 を開催しました – 患者さんのQOL向上は、在宅でこそできる – 薬剤師が力を発揮し、日本を豊かにするためにITの活用を – 患者さんのため、そしてその家族のために Musubi Meetup #01の様子はこちらから – Musubiユーザー50人が一堂に集結! 「Musubi Meetup #01」 を開催しました |