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次世代型電子薬歴「Musubi」が特許取得。 服薬指導ツールとしてのMusubiの可能性とは?

2018年8月、株式会社カケハシの次世代型電子薬歴「Musubi」が特許を取得しました。具体的には、「薬剤師による患者に対する服薬指導を支援するための装置、方法及びプログラム」についての発明です。こちらではその特許の詳細とともに、Musubiの描くビジョンについてご紹介します

     特許について     

発明の名称:薬剤師による患者に対する服薬指導を支援するための装置、方法及びプログラム
特許番号:第6381088号 出願日:2016年10月7日 登録日:2018年8月10日

薬局にて、薬剤師が患者さんに対して行う「服薬指導」。今回の特許は、その服薬指導を支援するための方法に関するものとなります。

その方法とは、まず専用のタブレットPCに、患者さんに投薬する薬剤の情報を一覧表示。その中から、実際に薬剤師が患者さんに対して説明したものを画面上でタップすると、その内容に基づく文書が薬歴として自動的に記録される…というものです。

なおこの際、タブレットPCに表示される薬剤情報は、あくまでも「患者さんに見せて説明するため」に表現されたものであり、それがそのまま薬歴になるわけではありません。画面タップした後に記録される文書は“患者さん向けの表現”とは異なり、薬歴として適切な表現として記録されます。

    Musubiのビジョン    

そもそもMusubiは、患者さんと真剣に向き合う薬剤師をサポートする「完全次世代型の電子薬歴システム」として開発されたものです。その大きな特徴の一つが、単なる紙の薬歴の電子化ではなく、患者さんとのコミュニケーション創出に重きをおいていることにあります。

対物業務から対人業務へ。患者さんに“見せる”ことで得られる利点

薬剤師が患者さんと一緒にタブレットPCの画面を見ながら服薬指導をすることができ、またその内容が自動的に薬歴のドラフトとして残る。つまり、Musubiの活用によって、薬剤師は患者さんとのコミュニケーションと薬歴記入を“同時に”行うことができます。これにより、毎日数時間かかっていた薬歴記入の業務負担が軽くなるとともに、服薬指導の内容を覚えたりメモしたりする必要がなくなることで、“いま目の前の患者さんに集中する”ための余裕が生まれることにもなるのです。

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薬局・薬剤師による服薬指導を、当たり前に

患者さんへの服薬指導は薬剤師の重要な役割の一つとされているものの、その実施度は、薬局の業務環境や薬剤師の習熟度にどうしても左右されてしまいがちです。あらゆる薬局、あらゆる薬剤師が、患者さんの目線にたった服薬指導ができるように。Musubiは、“使いやすい”ではなく“使うことが当たり前”のツールを目指し、高頻度の機能アップデートを継続しています。

    担当者の声    

これからの時代に“必要とされる”薬局・薬剤師のために

Musubiプロダクトオーナー 永瀬彩夏

私はMusubiのプロダクトオーナーであると同時に、現在も投薬台に立つ現役の薬剤師でもあります。この立場から常に感じているのは薬剤師としての強い危機。薬局における業務のオートメーション化が進むなかで、薬局そして薬剤師は改めてその存在価値を問われています。

薬局業界では以前より薬歴の未記載や薬歴残業といった課題が問題視されてきましたが、その解消の先に、薬剤師の未来があるわけではありません。求められているのはあくまで、より大きな価値の提供。医薬品のプロフェッショナルとして、そしてそれ以前に一人の医療従事者として、目の前の患者さんに何ができるのか。的確かつ分かりやすい服薬指導をベースとした豊かなコミュニケーションと、その上に成り立つ信頼関係の構築にこそ答えがあると確信しています。

私たちがMusubiを従来型の電子薬歴としてではなく、「服薬指導ツール」と位置づけているのはそのためです。Musubiの開発コンセプトは、あくまでも薬局・薬剤師による患者さんへの価値提供を最大化することにあります。

ユーザーである薬剤師の方々からは実際に「これまで患者さんへの服薬指導に不安があったが、Musubiを使うことで要点が明確になった」「患者さんとの会話が日常的になり、“ありがとう”のひと言をいただくことが増えた」といった嬉しい声をいただいています。

ITリテラシーや経験年数を問わず、あらゆる薬剤師が、患者さんにとって真に有益な服薬指導を実践できる社会へ。Musubiの掲げるビジョンの実現に向けて、これからも服薬指導サービスとしてのスピーディな機能拡充に努めます。

薬歴を「残す」ものから「残る」ものへ

従来、調剤薬局における患者さんへの服薬指導と薬歴の記録はそれぞれ別個の業務として分断されており、そのなかで薬歴にかかる時間をどれだけ短縮するかが各薬局の課題となっていました。しかし本来、「薬歴」とは調剤・服薬指導の履歴であるはずです。患者さんと対面して行う調剤・服薬指導の結果、自ずと薬歴の記載がなされるシステムがあれば、薬歴の記録のために別途時間を割く必要はなくなるはず。このインサイトから、Musubiというサービスは生まれました。

今回の特許は、タブレットPCを用いた対面での服薬指導において、表示されたコンテンツをタップするだけで薬歴のドラフトができるという、まさにMusubiのコンセプトを体現した機能に関するものとなります。私たちとしても、自分たちの描いた仮説に、社会的な価値創出の可能性があるのだという確かな手応えを感じています。Musubiのこれからに、ぜひご期待ください。

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