プレスリリース
2024/10/3

経済産業省「令和6年度医療機関におけるPHR利活用推進等
に向けた実証調査事業」に採択
病院や薬局とともに、がん・心不全の治療効果最大化を推進

株式会社カケハシ(本社:東京都港区、代表取締役社長:中尾 豊、代表取締役CEO: 中川 貴史、以下、当社)は、経済産業省の推進する「令和6年度医療機関におけるPHR利活用推進等に向けた実証調査事業」(以下、本事業)に採択されました。本事業では、がんと心不全の患者さんを対象に、副作用の重篤化や疾患の再増悪を防ぐため、患者さんごとに個別化されたデータ「Personal Health Record(以下、PHR)」を薬局が取得し、その情報をもとに各医療機関と連携して患者フォローを実施します。地域の医療を支える中核病院・大学病院や薬局とともにコンソーシアムを組成し、PHR活用を通じた治療効果の最大化を目指します。

経済産業省 「令和6年度医療機関におけるPHR利活用推進等に向けた実証調査事業」に係る実証事業者の公募について
https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/2024/k240509001.html

●背景
国内では、医療従事者による治療やケアが、主に各医療機関において提供されています。一方で、退院後や受診から次回受診までの期間においては、医療従事者による介入が届きづらく、服薬による副作用の発生や疾患の再増悪などさまざまなリスクにつながる要因の一つとなっています。

こうした問題を解決する手段として、患者さんに対する症状の継続的なモニタリングとフォローの充実が期待されています。しかし、多忙な医療従事者にとっては負荷が大きく、現場で十分に実施するには難しい現状があります。

当社が提供する患者フォローシステム「Pocket Musubi」では、各患者さんの処方状況に応じた質問をシステムから送信します。患者さんの回答から副作用や疾患の再増悪などの可能性が検知された場合は、薬局薬剤師へ通知することで、効率的な服薬期間中フォローを支援しています。​また、この仕組みで得られた患者さんの情報をもとに、病院と連携(トレーシングレポート)する機能を備えており、医師の治療方針の検討に役立てることで、副作用の重篤化を防いだ事例なども生まれています。

当社は、上記のような病院・薬局間の連携をより強化していくことで、医療従事者に過剰な負担をかけることなく、患者フォローのさらなる効率化と質の向上に寄与できると考えています。


●概要
本事業では、がんと心不全の患者さんを対象に、副作用の重篤化や疾患の再増悪の予防を目的として、各医療機関と連携した患者モニタリングとフォローのユースケースを創出します。日本人の死因はがんと心疾患(心不全を含む)が上位¹を占めることから、これらの疾患に対する治療効果を高めることで、日本人の健康寿命延伸に貢献してまいります。

具体的には、Pocket Musubiを通じて、薬局が患者さんの副作用や体重の変動、服薬状況などに関する個別化されたデータ(PHR)を取得し、病院と連携し適切なフォローを行うことで、治療効果の最大化を目指します。埼玉医科大学国際医療センター、自治医科大学附属病院、聖隷浜松病院と浜松医療センター、倉敷中央病院をそれぞれ中心とする4つのフィールドで、病院や複数の薬局とコンソーシアムを組成し、事業を推進します。​


 

コンソーシアム参加者(実証フィールドごと):
(1)埼玉医科大学国際医療センター、アポクリート株式会社
(2)自治医科大学附属病院、株式会社アインホールディングス、クラフト株式会社、
    株式会社ココカラファインヘルスケア、日本調剤株式会社
(3)聖隷浜松病院、浜松医療センター、株式会社杏林堂薬局
(4)倉敷中央病院、ウエルシア薬局株式会社、総合メディカル株式会社、株式会社マスカット薬局
※薬局法人名は五十音順

当社は、本事業の参加事業者とともに、PHRを活用しながら、医療従事者・患者さん双方にとってより良い医療の実現を目指します。

 ¹厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai23/dl/h6.pdf

イベント・セミナー情報

Musubiのことがよくわかる資料

資料1
資料2
資料3
資料4